研究課題/領域番号 |
18H01141
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
国場 敦夫 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70211886)
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研究分担者 |
鈴木 淳史 静岡大学, 理学部, 教授 (40222062)
松尾 泰 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50202320)
笹本 智弘 東京工業大学, 理学院, 教授 (70332640)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 量子群 / 共形場理論 / 双対性 / 排他過程 / 可積分確率 / 動的相関関数 / 一般化流体力学 |
研究成果の概要 |
主に可積分性を共通の鍵として数理物理学の重要な諸課題に挑戦し多くの成果を得た.国場は Onsager代数に付随するK行列や量子スピン鎖の系統的構成,ランダム箱玉系の一般流体力学的記述等を得た.松尾は量子トロイダル代数の双対性の解明,Web of W代数の極小模型やcorner VOAのq変形の構成、toroidal代数の一般化の行列模型への応用等を得た.鈴木はXXスピン模型の任意の温度、距離、外磁場での動的2点相関を求め,一部XXZ模型への拡張,動的構造因子の高精度評価を得た.笹本は2成分系非対称排他過程の揺らぎ,対称排他過程の粒子の位置揺らぎに関する大偏差等について厳密な結果を得た.
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自由記述の分野 |
可積分系
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
可積分系は数学的に厳密な解析が実行可能な系であり,その研究は豊かな歴史と蓄積がある.現代においても数学と理論物理学の最先端の知見が結集する分野として数理科学の中で傑出した位置を占め,その成果は数学と物理の双方に波及しながら発展している. 本研究は特に近年可積分性が威力を発揮している分野の専門家4名によるものであり,一般化流体力学, ゲージ理論,超弦理論の代数的基礎,量子スピン系の動的相関関数,排他確率過程の諸種の揺らぎ等について極めて技術的に高く精密な結果が数多く得られた.関連する話題は広く,特に2年目に開催した国際ワークショップには多くの研究者が来訪し,有意義な研究交流の機会となった.
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