遷移金属ダイカルコゲナイドIrTe2を対象にし、異なる強度、パルス幅の電気パルスを交互に印加することで、ゼロ抵抗状態および有限抵抗状態を、可逆的かつ不揮発に変換することに成功した。このような電気パルス印加による超伝導発現の制御は、100年以上にもわたる超伝導研究の中で初めての例である。また、走査型ラマン顕微鏡を用いて、超伝導相と常伝導相が数umスケールで空間的に共存している様子の可視化に成功した。可視化されたドメイン構造は特定の結晶軸に沿った形でドメイン壁を有しており、ドメイン形成に強い歪み場の影響があることが分かった。
|