研究課題
噴出現象観測のための、磁気プローブの作製、軟X線コンピュータトモグラフィ用AXUVディテクタの試験、高速ADコンバータの導入・試験を行った。(1) 軟X線コンピュータトモグラフィシステムの設計を行った。一つのポロイダル断面を4台の20チャンネルAXUVピンホールカメラにより見込むシステムとし、ディテクタ素子および視線の選定、ハウジング設計を行った。各カメラに2種類のX線フィルタ(Al 50nm および Al 25nm + ポリイミド50nm)を装備し、4通り(無 / Al 50nm / Al 25nm + ポリイミド50nm / Al 75nm + ポリイミド50nm)の計測を行い、エネルギー分解を出来るようにした。(2) 新たに設置する32個の磁気プローブの設計・製作を行った。マイクロ波ノイズを遮断するためステンレス管内に収める設計とした(遮断周波数~120kHz)。(3) 噴出現象を観測するための高速ADコンバータ(16bit, 1.25MSample/s)を導入した。(4) 垂直磁場のディケイインデックスを低くし、プラズマ断面の縦長度を高くすると、噴出直前の電子密度はより高い値に到達し、噴出による密度減少幅が大きくなる(delta n_e/<n_e>~0.6)ことが分かった。一方、垂直磁場ディケイインデックスを高くしてプラズマ縦長度を小さくすると、噴出直前の電子密度は低くなり、噴出による密度減少幅も小さくなった(delta n_e / <n_e> ~ 0.1)。
3: やや遅れている
軟X線コンピュータトモグラフィシステムに使用するAXUV装置を用いてプラズマ観測を行ったところ、プラズマ生成に用いるマイクロ波由来と思われるノイズのため、十分な信号強度が得られないという結果が判明した。
(1) AXUV装置におけるマイクロ波ノイズの遮断機構の再検討および性能評価を行い、AXUVを格納するハウジングや真空ポートの再設計を行う。(2) 軟X線コンピュータトモグラフィに用いる像再生コードの作製を行う。特に局所的なプラズマ噴出を再現できるようなコードを作成する。(3) 磁気プローブシステムをLATE装置に取り付ける。(4) プラズマ実験を行い、システムを試験するとともに、噴出現象の観測を開始する。
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