温度165MeV以上の高温格子QCDのシミュレーションの結果、トポロジー励起がカイラル対称性を損なう手法の従来の研究に比べて、有意に抑制されていることが確認できた。axial U(1)感受率、 中間子,バリオン2点相関関数の計算も実行、複数の異なる観測量のカイラル極限が、軸性U(1)アノマリーの消失と統計誤差の範囲で無矛盾であることを確認した。この研究成果はPhysical Review D誌に掲載、また、2020年度HPCI利用研究課題優秀成果賞を受賞した。 また、カイラル感受率を軸性U(1)の破れとそれ以外に分解して解析することに成功、その寄与が90%に達するという驚くべき結果を得た。
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