研究課題/領域番号 |
18H01232
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
山崎 了 青山学院大学, 理工学部, 教授 (40420509)
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研究分担者 |
森田 太智 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (30726401)
富田 健太郎 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (70452729)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 実験室宇宙物理学 / 無衝突衝撃波 / 宇宙線 / 高強度レーザー |
研究成果の概要 |
大阪大学レーザー科学研究所の高強度レーザー(激光12号)を用いて、宇宙空間中で起こる超新星爆発などで生じる衝撃波と同じ物理的状況を地上実験で達成させた。本実験では、約5テスラの外部磁場を印加した中でプラズマの温度・密度などの物理量を協同トムソン散乱計測により直接測定することに成功した。衝撃波の到来する前(衝撃波上流)の希薄なプラズマを一様で静止した状態で完全に磁化したのは世界初であり、これにより、これまでの希薄プラズマ中での衝撃波の理論計算との比較や宇宙線加速過程の議論を容易にするプラットフォームを作ることができた。
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自由記述の分野 |
宇宙物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は高強度レーザーを用いた「実験室宇宙物理学」という新規分野の開拓である。超新星残骸などの宇宙空間に存在する衝撃波の生成過程やそこでの宇宙線加速過程を調べる方法としては従来の天体観測、理論、シミュレーションに続く新たな研究手法となりうる。磁場や粒子の分布関数などの天体観測では取得できない測定データを地上実験で直接得ることで現象の物理過程の解明につながるものと期待される。宇宙の星間空間は磁場をまとったプラズマである。そのような希薄な磁化プラズマ中を伝播する衝撃波を地上のレーザー実験で生成する方法はほぼ未開拓であったが、本研究によってその生成方法を確立できた。
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