中国の新太陽電波望遠鏡MUSERのグループと太陽フレアの粒子加速現象に関する国際共同研究を推進した。2020年3月で観測を終了した野辺山電波へリオグラフ(NoRH)と試験観測中であったMUSERで同時観測されたイベントに関して詳細解析を行った。太陽フレアの磁気リコネクション領域の上側での粒子加速現象をMUSERが捉え、同時に下側での加速に対応する増光をNoRHが捉えたことにより、磁気リコネクション領域の上下で同時に粒子加速が起きていることが確認できた。また、MUSERで観測された微小な電波バーストの周波数ドリフトの特徴の時間変化から、粒子加速領域が高速で上方に移動していることを示す結果を得た。
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