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2018 年度 実績報告書

イリジウム衛星を用いた機上突発天体速報システムの実証実験

研究課題

研究課題/領域番号 18H01257
研究機関青山学院大学

研究代表者

坂本 貴紀  青山学院大学, 理工学部, 准教授 (00645161)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード重力波 / 突発天体 / 速報システム / イリジウム衛星 / グローバルスター衛星
研究実績の概要

本年度は速報システムのエンジニアリングモデルの製作、このエンジニアリングモデルを用いての試験、そして、ガンマ線検出器の試作を完了した。速報システムにおいては、当初計画していたイリジウム衛星端末に加え、グローバルスター衛星の端末の搭載も決定した。また、エンジニアリングモデルの放射線耐性試験を東工大コバルト照射室で実施し、すべての機器において、計画の運用期間の半年に十分耐えうる放射線耐性を有する事を確認した。総務省における、民間衛星端末機器の使用免許が来年度の秋頃までには免許が交付されるように手続きを開始した。ガンマ線検出器は GAGG 結晶と MPPC を組み合わせたものを試作し、ガンマ線の信号を検出する事ができている事を確認した。今後、衛星搭載を考慮した小型な高圧電源モジュールを用いたモデルの製作を進めていく。

衛星バス部において、Clyde Space 社から、衛星構体、電源部、太陽電池パネルの購入、および納品が完了している。また、CAD を用いた衛星全体の設計を進め、速報システムのエンジニアリングモデルに必要な改良点などを洗い出した。来年度、製作するフライトモデルに対して衛星環境試験を実施するため、宇宙科学研究所の大学共同利用に申請し、熱真空実験槽の利用機会を得た。

現在開発中の衛星は、JAXA 革新的衛星技術実証2号機のテーマと採択され、2020年度の打ち上げ機会を得ることもできた。イプシロンロケットでの打ち上げが想定されているため、現在開発中の衛星がイプシロンロケットやキューブサットの放出機構の要求を満たしているかの確認も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

速報システムのエンジニアリングモデルの開発、そして、放射線耐性の確認ができた。また、衛星バス部の重要なコンポーネントの納品は完了しており、来年度のフライトモデルの作成へとスムーズにつなげられる状況である。また、打ち上げ機会を得る事ができた。

今後の研究の推進方策

2020年度の打ち上げに向けて、フライトモデルの製作や振動試験、熱真空試験などを進めていく。また、衛星通信端末の宇宙での使用免許を総務省から取得する必要があり、その手続も迅速に進めていく必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 民間通信衛星を用いた突発天体速報システムの開発2019

    • 著者名/発表者名
      児玉太志, 坂本貴紀, 段毛毛, 渡辺智也, 合摩裕貴
    • 学会等名
      日本物理学会
  • [学会発表] 突発天体速報実証衛星 ARICA のプロ ジェクト進捗状況2019

    • 著者名/発表者名
      渡辺智也、児玉太志、段毛毛、合摩裕貴、坂本貴紀、芹野素子
    • 学会等名
      日本天文学会

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公開日: 2019-12-27  

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