研究課題
基盤研究(B)
本研究では地球周辺環境にも深刻な影響を与え得るCMEの伝搬過程解明を目的とし、CMEが電波を散乱する現象(IPS)の観測のためのデジタルフェーズドアレイ技術を用いた電波の多方向同時観測装置の開発を行った。その結果、一度に8方向をIPS観測できるフェーズドアレイ装置の開発に成功した。並行して、IPS観測データをリアルタイム磁気流体シミュレーションに取り込み予測を行うデータ同化予測システムの開発研究も行なった。その結果、従来の予測モデルよりも高精度な予測が可能となった。
地球惑星科学、天文学
CMEは地球周辺環境に擾乱をもたらし、通信障害や大規模停電など社会的な影響の大きい宇宙天気災害の原因となる。本研究ではその観測の高精度化を可能にするとともに、そのデータを取り込んだリアルタイム予測モデルを開発することで、高精度な予測を可能とした。本研究の成果は、宇宙天気の予報精度向上を通じて、今後ますます宇宙利用が進む社会の安定に貢献する。