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2021 年度 実績報告書

放射化学的手法を用いたハロゲンの地球化学の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 18H01312
研究機関京都大学

研究代表者

関本 俊  京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教

研究期間 (年度) 2018 – 2021
キーワード放射化学的中性子放射化分析法 / 機器中性子放射化分析法 / ハロゲン元素 / USGS標準岩石
研究実績の概要

ハロゲン元素(Cl, Br, I)は元素間で揮発性が大きく異なるため、各物質中におけるハロゲン元素存在度から、その成因や編成の履歴を議論する上で有効な元素である。しかし、ハロゲン元素は定量が困難であることから、地球化学的に興味深い未知資料はおろか、標準物質においてさえ、信頼できるデータがほとんどなく、それゆえハロゲン元素を用いた地球科学に関する研究は制限されてきた。本研究では、研究代表者らが開発・改良した手法を用いて、様々標準物質にハロゲン元素の正確な定量値を与え、ハロゲン元素を用いた地球化学の学術基盤を確立する。得られたデータを体系化し、地球上の物質中のハロゲン元素の分布を知る。また、ハロゲン元素を用いた地球化学研究の例として、ヨウ素濃度の濃縮が知られるシェール岩石に注目し、ハロゲン元素の定量を行う。その結果からヨウ素の濃縮機構の解明を試み、地球化学分野のさらなる深化やエネルギー・資源問題に貢献する。具体的には、「地球上の物質(岩石、地殻、堆積物)にハロゲン元素はどのように分布しているのか?」という問いに答えるべく、研究を進める。
2022年度は、アメリカの地質調査所(USGS)が発行する標準岩石試料について、RNAA (Radiochemical Neutron Activation Analysis, 放射化学的中性子放射化分析法)とINAA (Instrumental neutron activation analysis, 機器中性子放射化分析法)を行い、ハロゲン元素の定量を行なった。INAAを用いてハロゲン元素の定量が行えたUSGSの標準岩石試料は限られるが、RNAAとINAAで得られたハロゲン元素の定量値の比較を行い、RNAAの値の確度の確認を行なった。今後は、上記試料を含む各国の標準資料を繰り返し分析することにより、ハロゲン元素の均一性を評価し、ハロゲン元素を用いた地球化学の学術基盤を確立することを目指す。信頼性の高いデータを持った標準資料は、分析精度を高めるもの、あらゆる議論の基盤となるものとして、その値が多くの地球化学者に利用され、世界的に大きな貢献をすることが期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Chemical characteristics of Ryugu particles returned by the Hayabusa2 spacecraft2022

    • 著者名/発表者名
      N. Shirai, M. Ito, N. Tomioka, M. Uesugi, A. Yamaguchi, N. Imae, T. Ohigashi, M.-C. Liu, R. Greenwood, M. Kimura, S. Sekimoto, K. Uesugi, A. Nakato, K. Yogata, H. Yuzawa, Y. Kodama, M. Yasutake, K. Hirahara, A. Takeuchi, I, Sakurai, I. Okada, K. Karouji, T. Yada, M. Abe
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2022年大会
  • [学会発表] 福島原発事故に由来する不溶性微粒子の模擬生成2022

    • 著者名/発表者名
      稲垣誠、関本俊、高宮幸一、沖雄一、大槻勤
    • 学会等名
      日本放射化学会第66回討論会

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公開日: 2024-03-28  

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