研究課題
本研究課題は、地球物理観測とデータの統合的解析を通して、白亜紀スーパークロンを中心とした、インド洋におけるゴンドワナ大陸分裂の初期過程の解明を目的とするものである。以下、2019年度の本研究課題の実施概要を示す。南インド洋の既存の地磁気異常、重力異常および海底地形データの収集・整理を継続し、南西インド洋海嶺周辺からコンラッドライズまでを中心に、現在から白亜紀スーパークロンの終了するC34(約8400万年前)までの年代同定や海底拡大史の再検討を継続した。特に、マダガスカル海嶺およびデルカノライズ周辺での地磁気異常を用い年代同定の再検討の結果を論文にまとめ国際誌に投稿した。また、研究調査船「白鳳丸」KH-20-1航海に参加し、コンラッドライズ周辺を中心に、地磁気異常、重力異常および海底地形観測を実施し、新たなデータを取得した。
2: おおむね順調に進展している
南インド洋の既存の地磁気異常、重力異常および海底地形データの収集・整理を順調に継続し、新たな海底拡大史の検討が進んでおり、マダガスカル海嶺およびデルカノライズ周辺域までの初期的な結果をとりまとめ、国際誌に投稿した。加えて、研究調査船「白鳳丸」航海に参加し、対象域での観測を実施し、新たなデータを得る事ができた。以上から、本研究課題において、当該年度の予定通りの内容をほぼ着実に実施できた事から、区分(2)とする。
南インド洋の既存の地磁気異常、重力異常および海底地形データの再検討に関しては、研究調査船「白鳳丸」航海で得られた新たなデータを加え、解析を進める。特に、南西インド洋海嶺周辺からコンラッドライズまでを中心に海底拡大史の検討に加え、南極縁辺域の解析も進めて、白亜紀スーパークロンを軸とした、インド洋におけるゴンドワナ大陸分裂の初期過程解明に関する研究を推進する。加えて、白亜紀スーパークロン前後の、より詳細な統合的データ解析を実施するとともに、得られたデータをデータベース化し、インド洋域の固体地球物理データ等の情報共有を促進する。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 14件)
Marine Georesources & Geotechnology
巻: - ページ: 1~13
DOI: 10.1080/1064119X.2019.1696432