• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 研究成果報告書

変成反応を考慮した沈み込み帯から地球深部へ至るプレート境界のレオロジー構造

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 18H01318
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分17040:固体地球科学関連
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

岡崎 啓史  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 研究員 (90784257)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード沈み込み帯 / 地震 / スロー地震 / レオロジー / 断層 / 岩石変形実験
研究成果の概要

本研究ではプレート境界に存在すると考えられる物質(=変成岩)の力学特性が沈み込みに伴う連続的な変成反応によってどのように変化するのか高温高圧岩石変形実験により調べた。本研究により沈み込みに伴う変成反応は低摩擦係数を示す含水鉱物の存在量を減らすため、変成反応の進行とともに強度が上がることがわかった。一方で、変成反応に伴う間隙流体の増加は、水の量および間隙水圧を増加させ、プレート境界の強度を減少させることがわかった。以上の結果より、沈み込み帯で通常考えられている間隙水圧の不均一性よりも、間隙水の量の不均一性の方が沈み込み帯におけるすべり挙動の多様性に大きな影響を与えることを明らかにした。

自由記述の分野

岩石変形学

研究成果の学術的意義や社会的意義

沈み込み帯のプレート境界では、スロー地震と呼ばれる地震(1m/s)とプレート沈み込み速度(1nm/s)の中間の変形現象が起こっており、スロー地震発生域では地震波観測などにより水の存在が示唆されている。本研究でおこなった高温高圧岩石変形実験から高温高圧環境でさらに水が多量に存在するような場所では岩石が延性的に変形するだけでなく「水が並ぶ」ことにより破壊も同時に起こることがわかった。本研究からは、沈み込み帯で通常考えられている間隙水圧の不均一性よりも、水の量の不均一性の方が沈み込み帯における変形挙動の多様性をもたらしている可能性があることが示唆される。

URL: 

公開日: 2023-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi