心臓原始形態モデル開発のための基本的材料として、iPS細胞由来心筋細胞を用いて自己的に拍動する心筋細胞シートを作製した。さらに、拍動挙動を表す数理モデル開発に必要な構成則を、能動的応力の理論式と粘弾性直列モデルを組み合わせることで導出し、実験結果と一致することを確認した。次に、心臓原始形態モデルの部分的構造部材として、心筋細胞シートを利用してチューブ状3次元構造体の開発に成功した。さらに、チューブの拍動により内部で拍動に連動した流動が存在することを確認した。また、心筋シートと同様に、能動的応力と粘弾性モデルを組み合わせて導出した構成則が、応力-ひずみ挙動をよく再現することを確認した。
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