本研究では,光学レンズの超精密研削加工におけるクラック抑制サーボ制御手法の開発に取り組んだ.始めに各駆動軸のサーボ情報とAEセンサを併用し,加工状態を3つに分類する加工状態監視手法を開発した.次に,加工状態監視による判別結果に基づき並進軸ならびにワーク軸のオーバライドを自動調整するシステムを構築し,クラック抑制制御を試みた.クラックが発生しない延性モード研削におけるサーボ電流の挙動を指令値として,その電流値に追従するようにオーバライドを変更することで,マイクロクラックが一切発生せずにガラスの超精密研削が可能であることを確認した.
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