研究課題/領域番号 |
18H01355
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
前川 卓 早稲田大学, 理工学術院, 上級研究員(研究院教授) (70361863)
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研究分担者 |
松尾 宏平 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (00399528)
澁谷 忠弘 横浜国立大学, 先端科学高等研究院, 教授 (10332644)
竹澤 正仁 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50782489)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 曲率線 / 炭素繊維強化プラスチック / 刺しゅう機 / 自由曲面 / B-spline |
研究実績の概要 |
1) 従来、曲面を曲率線で囲まれた四角形直交網メッシュに分割して平面に展開していたが、R1年度において曲面上の任意曲線で囲まれた四角形メッシュにおいても展開が可能な一般化された理論を考案した。このことにより、主応力線やストレッチ線で囲まれた四角形直交網メッシュにおいても理論上展開が可能となった。 2) 曲面を四角形パッチに分割し、それぞれのパッチを四角形メッシュとして展開したメッシュを並べてガラスクロス基布にその形状を書き写し、その形状内に炭素繊維束で一筆書ができるツールパスのアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムに基づきミシンで炭素繊維束をまたぐように幅方向の両端の脇を交互に縫い付けて、プリフォームを作成した。今回のモデルには自動車のボンネット曲面と船舶のプロペラブレード曲面を採用し、それぞれ最大と最小主曲率に沿って展開した形状に一筆書きツールパスアルゴリズムを適用した。 3) 自動車のボンネット曲面は、表側のみ鏡面仕上げであれば済むため、裏側は型の代わりに安価なフィルムを用いるVaRTM法を用いてCFRPを成形できる。ところが、プロペラブレード曲面は両面とも鏡面となるため、フィルムを簡易型で置き換えて真空状態を作るL-RTM(Light-Resin Transfer Molding)成形法を採用することにした。これに伴い、L-RTM用成形治具を開発した。4) 用途に応じた数値シミュレーションを通してその妥当性を検証した。曲率展開法により作成されるCFRP複合積層構造のプロペラモデルを数値解析するため,有限要素解析による初期検討を実施した。5) 研究成果を論文にまとめると同時に特許出願の準備を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに研究を進めているため。
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今後の研究の推進方策 |
R1年度の研究に関しては、おおむね順調に進展したため、当初の推進方策を進めたい。尚、R2年度は、本研究の最終年度であるため、これまでの研究成果を特許出願し、形状処理の分野でインパクトファクターの高い雑誌に投稿する。
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