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2020 年度 実績報告書

自己組織化Hybridナノ堆積層とハニカム多孔体の連成による新規高効率沸騰の物理

研究課題

研究課題/領域番号 18H01380
研究機関九州大学

研究代表者

森 昌司  九州大学, 工学研究院, 教授 (10377088)

研究分担者 高橋 厚史  九州大学, 工学研究院, 教授 (10243924)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード沸騰 / 相変化 / 限界熱流束
研究実績の概要

現在,福島第一原子力発電所事故を契機に原子力発電所の安全向上のための炉心溶融デブリ炉内保持(以下IVRと略記 )技術の実現が求められている.IVRとは苛酷事故時に溶融燃料を原子炉容器下部プレナムに貯留し,原子炉容器を水没させ崩壊熱除去が長期的に可能とするシステムである.電気出力170万kWのPWRでシビアアクシデント時における原子炉容器の外表面熱流束の解析結果によると,その表面熱流束は最大で1.6 MW/m2にも達している.よって通常の水の飽和プール沸騰のCHFが1.0 MW/m2程度であることを考慮すれば,IVRの実現にはCHFを大きく向上させる技術の開発が必須である.これまでにハニカム多孔質体(HPP)とナノ流体を用いることでCHFを裸面の場合の約3倍(3 MW/m2)に向上することを示した.この要因として,伝熱面のぬれ性向上、毛管力による伝熱面への液供給,蒸気排出孔に直接流入する液供給,蒸気排出孔からの蒸気排出効果が考えられるが,CHFに至るメカニズムはまだわかっていない.そこで,赤外線カメラを用いた伝熱面の温度分布の把握や全反射方を利用したdry out挙動の把握を行うことで局所の現象の解析を行い、以下の知見を得た.(1)裸面の場合,合体気泡が離脱しても温度が高いままの領域であるirreversible dry spotが生じたことでバーンアウトに至る。(2)HPPを設置した場合,バーンアウト発生する直前において,平均熱伝達率は、多孔質直下の方が,セル部よりも高い。(3)HPPによりCHFが向上した要因として,HPPによって連続的な沸騰が生じ,dry areaの広範囲での生成抑制が考えられる. (4)裸面の場合,dry areaの拡大と縮小を繰り返しながら合体気泡が離脱しても濡れないdry areaが生じると最終的にバーンアウトに至る。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of material arrangement pattern on different-mode-interacting boiling in narrow gaps with two liquid supply systems2021

    • 著者名/発表者名
      T. Xie, Y. Utaka, Z. Chen, T. Hirotani, S. Mori
    • 雑誌名

      Applied Thermal Engineering

      巻: 191 ページ: 116893

    • DOI

      10.1016/j.applthermaleng.2021.116893

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Effect of honeycomb porous plate on critical heat flux in a Saturated pool boiling of highly concentrated artificial seawater2020

    • 著者名/発表者名
      Wilton Foga and Shoji Mori
    • 雑誌名

      Physics of Fluids

      巻: 32 ページ: 053302

    • DOI

      10.1063/1.5144438

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Measurement of the microlayer characteristics in the whole range ofnucleate boiling for water by laser interferometry2020

    • 著者名/発表者名
      Zhihao Chen, Xiaocheng Hu, Kang Hu, Yoshio Utaka, Shoji Mori
    • 雑誌名

      International Journal of Heat and Mass Transfer

      巻: 146 ページ: 118856

    • DOI

      10.1016/j.ijheatmasstransfer.2019.118856

    • 査読あり / 国際共著
  • [図書] Fundamentals of Thermal and Nuclear Power Generation2021

    • 著者名/発表者名
      Yasuo Koizumi, Tomio Okawa, Shoji Mori
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      Elsevier
    • ISBN
      978-0-12-820733-8

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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