21世紀に至り,安全技術の進歩にも関わらず粉塵をエネルギー源とする爆発事故が世界および日本において増加傾向にあり、粉塵爆発は粒子を取り扱う産業において常に発生する可能性を有している。粉塵爆発発生には粒子が空気中に浮遊して十分に分散した状態が必要であることから、空気中に分散した状態の粒子群中で引き起こされる粉塵爆発に関して多くの成果が報告されているが、堆積した粉塵(堆積粉塵)の巻き上げ過程を含んだ粉塵爆発に対する研究は少ない。堆積粉塵燃焼は自着火することが無いため、安全対策として必要となる予防技術としては,一次爆発から堆積粉塵燃焼へ遷移過程の解明と爆発へ至る条件の解明が必要である。
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