研究課題
本研究においては世界に先駆けて真空アークプラズマと電極の温度分布、プラズマ中の粒子(金属蒸気、イオン、電子)密度分布、電流分布(導電率分布)を高い時間・空間分解能で測定するシステムを開発し、真空アークの消弧・再発弧にいたる過程におけるこれら諸量の過渡変化を計測する。特に、現在まで未解明であったアーク消弧・再発弧過程を解明する。遮断成否を決定する要因を抽出し、成否の臨界条件を議論できるモデルの提案を行い、遮断器の革新的高度化に資することを目的とする電流零点近傍での真空アークプラズマの消弧、再発弧を支配するのはプラズマを構成する粒子(金属蒸気原子、金属蒸気原子イオン、電子)の密度分布、温度分布、電極の温度分布、そして外部回路とのエネルギーのやりとりである。本研究においては、形状が刻々と変化する真空アーク現象のこれらの物理量を非接触で高い時間・空間分解能で測定するシステムの開発を行った。具体的には、二線強度比法を用いて、銅蒸気中性粒子密度分布を測定するシステムの開発を行った。なお、真空アークは、LTEが成立しているかどうかも自明ではない。分光測定結果を、ボルツマンプロット解析、輻射モデルを用いたシミュレーションも実施し、測定したプラズマにおいては、LTEを仮定しての解析が可能であることも確認した。また、平行してより大電流の遮断を意図したType I、Type IIモードの真空アークの挙動観察も行った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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