研究課題/領域番号 |
18H01421
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
大石 潔 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (40185187)
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研究分担者 |
和田 安弘 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (70293248)
横倉 勇希 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (70622364)
宮崎 敏昌 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (90321413)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 電気機器工学 / 制御工学 / 電力工学 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、低燃費ハイブリッド車へのコースティング走行技術導入を促進するショックレス加速制御を実現することにある。その実現に対して、本研究では、パワーエレクトロニクス、モーションコントロールと実車試験検証の3グループ体制で研究を進めていく。運転性能を下げずにスムーズなクラッチ締結と短時間(0.4秒以内)ショックレス加速制御は、ガタ詰め制御に基づく短時間ショックレス加速制御で構成される。そして、クラッチをエンジンと並列駆動するACモータ(IPMSM)を用いて、以下の3つのフェイズより実現される。 フェイズ1は、ACモータ(IPMSM)によりエンジンを再始動して、クラッチ前後の回転数差を所定の値に制御する。フェイズ2は、惰性走行時に生じるガタを用いてクラッチ締結時のショックを絶縁するとともに終端状態制御によるガタ詰め制御を行う。これを実現するためには高速かつ精密なモータトルク制御が必要不可欠である。そこで、ACモータ(IPMSM)のモデル予測制御と瞬時正弦波電圧制御を連携させ、ショックレスクラッチ締結を完遂する。 フェイズ3は、新しく提案する「オブザーバ理論に基づいたI-P・I-Pねじれトルク制御」により、クラッチ締結後の非線形摩擦と共振振動に起因するショックのない加速制御を行う。 本年度は、以下の研究実施計画で進めた。 パワーエレクトロニクスグループは、瞬時トルク制御系に基づくガタ詰め制御の模擬実験装置による実験的評価を実施した。モーションコントロールグループは、I-P・I-Pねじれトルク制御とねじれトルクとエンジントルクの推定の模擬実験装置による実験的評価を実施した。実車試験検証グループは、昨年度と引き続き、模擬実験装置の実車両との等価性を評価し、実験的評価装置での検証の信憑性をより厳密に確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、当初の実施計画では、以下となっている。 パワーエレクトロニクスグループは、瞬時トルク制御系に基づくガタ詰め制御の模擬実験装置による実験的評価を実施する。モーションコントロールグループは、I-P・I-Pねじれトルク制御とねじれトルクとエンジントルクの推定の模擬実験装置による実験的評価を実施する。実車試験検証グループは、昨年度と引き続き、模擬実験装置の実車両との等価性を評価し、実験的評価装置での検証の信憑性をより厳密に確認する。 上記の計画において、パワーエレクトロニクスグループは、瞬時トルク制御系に基づくガタ詰め制御の箇所が、通常のトルク制御系に基づくガタ詰め制御に変更になった。それ以外は、当初の実施計画のとおりに進んでいる。したがって、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はエンジンとACモータを結合させた2慣性系である。エンジンの負荷やサイクル内変動により、エンジン再始動から0.4秒以内でのショックレス加速制御の実現を目指す。エンジン車の車両ダイナミクスをより詳細にモデル化した数値シミュレーション解析を実施する。この数値解析結果では、エンジン再始動時間の約0.25秒を含めた0.4秒以内での「ガタ詰め制御に基づく短時間ショックレス加速制御」を、より確実にするために、終端状態制御を用いて達成できることを確認する。このことを、模擬実験装置で実現する。 そして、最終年度に向けて、運転性能を下げずに0.4秒以内での加速制御は理論的に難解であり実際には不可能であるという学術的な「問い」に対しての明解な解答を出す。
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