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2019 年度 実績報告書

ワイヤレス電力伝送用 超薄型・高効率フレキシブル伝送コイルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18H01422
研究機関信州大学

研究代表者

水野 勉  信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (90283233)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード磁束経路制御技術 / コイルのQ値 / 伝送効率
研究実績の概要

非接触給電システムの拡大に伴って、モバイル機器を対象とした国際標準規格、Qi規格がWPC (Wireless Power Consortium) によって策定されおり、送受電コイルは薄型で軽量、かつ高効率であることが必要である。
モバイル機器に搭載する事を想定した場合には占積率の高い平角形状導線を用いるのが好ましいが、表皮効果と近接効果に起因する交流抵抗が伝送効率に影響する。交流抵抗の低減のために一般的に撚り線が用いられているが、平角導線と比較して占積率が悪く、生産コストが高い。これに対して、平角形状導線は、断面形状が長方形であることから、表皮効果や近接効果が丸線と比較して顕著に表れる。
そこで、非接触給電用コイルにおいて表皮効果と近接効果に起因する交流抵抗の低減を図るために、磁性材料を使用した磁束経路制御技術 (Magnetic Path Control Technology) をコイルに適用して交流抵抗の低減および伝送効率向上のためのコイルのQ値の増加を検討した。
その結果、伝送周波数200 kHzにおいて、従来のコイルと磁束経路制御技術を適用したコイルの交流抵抗は、それぞれ445mΩと352mΩで20.9 %低減、また自己インダクタンスは8.1μHと8.5μHで4.4 %増加、さらに、コイルのQ値は22.9と30.2で32 %の増加した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

伝送周波数200kHzの低周波数においても、磁束経路制御技術を用いた交流銅損の低減や、コイルのQ値の向上がを確認でき、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

伝送周波数6.78MHzにおける磁束経路制御技術を用いた交流銅損の低減や、コイルのQ値の向上、伝送効率の向上(損失の低減)を理論と実験の両面から確認して、磁束経路制御技術の有用性を実証する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件) 産業財産権 (3件)

  • [学会発表] 磁束経路制御技術を用いた非接触給電用フレキシブルコイルの伝送効率向上の検討2019

    • 著者名/発表者名
      服部 雄介,徳大路 悠太,三浦 大知,村里 康平,卜 穎剛,水野 勉
    • 学会等名
      第 31 回「電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム講演論文集
  • [図書] 基礎から学ぶ磁性材料2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤 勝昭 監修
    • 総ページ数
      293
    • 出版者
      株式会社R&D支援センター
    • ISBN
      978-4-905507-43-7 C3043
  • [備考] 水野・佐藤研究室

    • URL

      http://mizunolab.shinshu-u.ac.jp/

  • [産業財産権] 磁性体被覆導線および磁性体被覆導線の製造方法2020

    • 発明者名
      水野 勉,佐藤 光秀,卜 穎剛
    • 権利者名
      水野 勉,佐藤 光秀,卜 穎剛
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2020-005767
  • [産業財産権] モータ2019

    • 発明者名
      水野 勉、佐藤 光秀
    • 権利者名
      水野 勉、佐藤 光秀
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2019-138421
  • [産業財産権] コイルおよびコイルユニットおよび無線電力伝送装置およびコイルの製造方法2019

    • 発明者名
      水野 勉,佐藤 光秀,卜 穎剛
    • 権利者名
      水野 勉,佐藤 光秀,卜 穎剛
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2019-193299

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公開日: 2021-01-27  

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