研究課題/領域番号 |
18H01437
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
府川 和彦 東京工業大学, 工学院, 教授 (00323775)
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研究分担者 |
張 裕淵 東京工業大学, 工学院, 助教 (00725616)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 次世代移動通信 / へトロジーニアス・ネットワーク / 干渉抑圧技術 / 機械学習 / 強化学習 / 教師無し学習 |
研究実績の概要 |
次世代移動通信のへトロジーニアス・ネットワークにおいて,受信機も干渉キャンセル機能を有することを前提に,複雑かつ膨大な演算量を要する統合送信技術を低演算量で,かつ最適システム容量を達成するように制御することを検討した. 具体的には,MIMO (Multiple-Input Multiple-Output) 通信で7セル以上のセルラーシステムを想定し,受信機の干渉キャンセル機能として,線形受信では最適な MMSE (Minimum Mean Square Error) を検討した.全システムの通信路容量を最大にするよう,昨年度と同様,機械学習の強化学習 (Reinforcement Learning)を送信電力及び送信ビームフォーミングの制御に適用した.計算機シミュレーションにより,演算量が膨大となる最適化手法(全探索)に較べ,システム容量の劣化を抑えられ,かつ全探索よりも演算量を大幅に削減できることを確認した. さらに,教師信号の情報を不要とするため,機械学習の教師無し学習 (Unsupervised Learning) を適用し,Adam Algorithmを用いて学習の収束速度向上を図った.加えて,3セル以上にも適用できるように,評価関数を修正して自律分散制御法の導入を検討した.計算機シミュレーションにより,7セル,3セクターアンテナのセルラーシステムにおいて,同様にシステム容量を改善できることを確認した. 上記の検討例は MMSE を前提にしていたが,現在,固有モード伝送及び注水定理に基づく送信電力制御を行い,1セルでの通信路容量を局小的に最大化し,これを他セルでも繰り返し行うことでシステム全体の通信路容量の最大化を検討しており,自律分散制御のための計算機シミュレーション・プログラムを作成中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計算機シミュレーションの計算時間短縮のため,ニューラルネットワークの層やニューロンの数をできる限り抑え,かつ学習の収束速度を向上できる各種アルゴリズムを検討して,機械学習の学習速度向上に努めた.計算時間が短くなったため,各種アルゴリズムの比較がスムーズに出来るようになり,研究が順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
より現実に近い移動通信システムをシミュレーションできるように,移動端末の移動,到来角を含む伝搬モデルの改善を図り,大規模システムでも適用可能な様に自律分散制御法の精度向上に努める.
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