本研究では制御工学の観点から,物理システムへの影響を考慮したセキュリティ対策の高度化を目指した.悪意のある攻撃者によりデータ改ざんや異常な情報発信・通信妨害等が生じた場合にも所望のタスクを達成する,以下のレジリエントな分散型制御アルゴリズムを開発した.① 合意アルゴリズムにおいて,異常エージェントが含まれる場合に,その影響抑制のために外れ値除去に基づくレジリエントな手法を考案した.② 攻撃者と防御者がエージェント間の通信の妨害および復活を通じてネットワークの連結性を争うゲーム理論の問題を考えた.③ 遠隔制御システムに対するジャミング攻撃を考え,安定性および通信量への影響を解析した.
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