研究課題
基盤研究(B)
あらゆるモノがネットワークでつながり自在に制御できる時代が到来しようとしている現在、通信・計測と制御技術の融合研究は極めて重要である。実験室の整った環境では専用の回線でつながった接触型センサで制御のための情報が得られたとしても、実世界の開かれた環境ではインターネットに特有のパケットロス(信号の損失)やカメラ画像に生じるオクルージョン(見失うこと)など、通信や計測の品質劣化が避けられない。本研究では、このような困難な環境下で制御系をどのように設計するかについて一定の知見を得ることができた。
制御工学
本研究はネットワーク化制御系の実用化に直ちに役立つものではないが、通信や計測の品質が保証されない環境下において、フィードフォワード制御をオンライン調整する手法や状態推定器のゲインを切り替えて誤差系の安定性を保証する手法などについて様々な理論的結果が得られ、また実用化に至る基礎的検討を深めることができたので、学術へ一定の貢献をなしたと考える。