研究課題/領域番号 |
18H01468
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松井 裕章 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (80397752)
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研究分担者 |
池羽田 晶文 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, グループ長 (40342745)
J・J Delaunay 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (80376516)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 酸化物半導体 / ナノ粒子 / 赤外領域 / 表面プラズモン / 遮熱 / フォノン / 機能制御 |
研究実績の概要 |
省エネルギー社会に対して、窓から侵入する近赤外光を効率よく遮蔽する技術が要求される。しかし、現在の遮熱手法の多くは近赤外域の光学特性だけを選択的に外場制御することが難しい。故に、可視・近赤外域を選択的に外場制御が可能な透明遮熱技術に向けた研究は、住居や車輛等の快適な環境設計に重要な役割を果たす。本課題では、酸化物半導体の近赤外表面プラズモン励起の電子キャリア制御に着目する。本研究では、ナノ粒子と電解質との固液界面で形成される静電的な電荷蓄積に伴う高濃度の電子ドーピングを、透明酸化物半導体における赤外表面プラズモンの電子キャリア制御に応用する。特に、表面プラズモンの光学的性質は、ナノ粒子内の電荷蓄積、及びその電子状態に強く依存する。故に、ナノ粒子内の空間的な電荷分野や、その電子状態が表面プラズモン励起に与える影響について、従来の化学ドーピングとの比較検討を通じて明らかにした。 最初に、酸化物半導体(ITO)ナノ粒子の表面プラズモンは、1021 cm-3以上の高い電子濃度領域で高効率に共鳴励起を起こし、電子濃度の低下と伴に表面プラズモン共鳴の励起効率が徐々に低下した。故に、ITOナノ粒子の表面プラズモン励起は、母体内の電子濃度と密接に関係する。次に、紫外線照射によるナノ粒子内の電子濃度を変化させて、表面プラズモン共鳴の外場制御を実施した。光照射は、多数の電子キャリアが伝導帯に蓄積し、その結果、表面プラズモン励起が近赤外域で観測された。この成果は、表面プラズモン共鳴の外場制御が可能であることを実証した。最後に、電気化学クロミックデバイスを作製し、近赤外域の透過性能の電気的制御に成功し、近赤外域だけに選択的な光制御が達成された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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