研究課題
本年度は、極薄有機発光素子の大気安定性の改善に取り組んだ。従来の極薄有機発光素子は、電子注入層に大気不安定なフッ化ナトリウムを用いているために、長期安定性に課題があった。そこで、大気不安定な材料を使用する必要のある従来の順型構造から、下部の透明電極上に電子注入層がある逆型構造を用いることで、大気安定な有機発光素子の開発に成功した。電子注入層には、ZnOとPEIのハイブリット構造を用いた。作製した有機発光素子は、総厚さがわずか3マイクロメートルと極薄であるにも関わらず、外部漁師効率が20%以上とガラス基板上のデバイスと同等の特性を示しつつ、1週間以上にわたって外部漁師効率が変化しない大気安定なデバイスとなっている。この大気安定な有機発光素子と有機受光素子を同一基板上に集積化することで、総厚さが5マイクロメートルの脈波計の開発にも成功した。この脈波計とテキスタイル型の心電計を組み合わせることで、日中の血圧の推定を行うことにも成功した。血圧の推定には、心電図と脈波の間の脈は伝搬速度を用いることで推定することができ、血圧計で測定した値と推定した値の間には、相関係数が0.8以上の高い相関性があることも確認できた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件、 招待講演 5件)
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