高速性と低エネルギー性を両立する超伝導単一磁束量子(SFQ)回路により、量子力学的不確定性に迫る領域での論理回路を目指した研究を行った。精密なタイミング設計により、複雑なSFQ回路においても50GHz程度の動作が可能であること、さらに工夫すれば現在の作製プロセスで100GHz以上の高周波動作が可能であることを示した。また、シャント抵抗の部分的な省略やスケーリングによる高速化、将来より高速な動作が見込める窒化ニオブ接合を用いた回路の評価も行った。低エネルギー化に関しては、駆動電圧や電流を低減させた場合の詳細な解析を行い、動作速度との関係を明らかにした。
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