非線形光学結晶へのレーザー照射で生成する高密度テラヘルツ(THz)点光源を利用した新しいバイオ計測基盤の開発を行った。結晶表面に作製した数個のメタマテリアルをこのTHz点光源で励起すると局所領域でTHz電場増強が発現し、構造非対称性を有するメタマテリアル(ファノ共鳴型メタマテリアル)でそれがより顕著になることが分かった。これを利用したマイクロ流路型のバイオチップを開発し、様々な生体関連溶液のpL&fmolオーダー感度での超微量THz計測に成功した。また、本手法により、500μm未満の小さな早期癌のTHzイメージングに成功し、分光によって組織ごとの定量的な識別やグレーディングの可能性を示唆した。
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