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2020 年度 実績報告書

NDTと構造解析とのデータ同化による道路床版の余寿命評価システムの研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 18H01506
研究機関金沢工業大学

研究代表者

田中 泰司  金沢工業大学, 工学部, 教授 (40377221)

研究分担者 藤山 知加子  横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (60613495)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード床版 / 土砂化 / 腐食 / 非破壊試験 / マルコフ連鎖モデル / 定期点検 / PC橋
研究実績の概要

土砂化と水平ひび割れが発生し、取り換えが行われた高速道路の道路橋床版を対象として、舗装内および舗装-床版境界面での耐水箇所と水平ひび割れの発生位置、レーダー計測との比較を行った。その結果、レーダーによる異常検知箇所と滞水箇所は整合性が高く、目視で異常が確認されるよりもかなり軽微な段階からレーダーで滞水の発生が検知できることが確認できた。一方、定期的に舗装が打ち換えられていたことから滞水箇所と水平ひび割れの発生位置との相関は確認されなかった。レーダー計測を定期的に行うことによって、その変化から滞水位置および土砂化等の材料劣化発生箇所を特定し、早めの対処が可能となると期待される。
道路橋床版の土砂化の劣化進行速度の実態を明らかとするため、東北地方にある道路橋床版の過去15年分の定期点検結果を収集し、マルコフ連鎖モデルで統計的に整理した。その結果、これから新設される床版であっても20年後には約半数がc判定に至るほどの劣化速度であることが明らかとなった。緊急対応が必要な床版の数は20~30年後には現在の約2倍にまで増加すると予測された。コンクリート橋の劣化は緩慢であるが、鋼橋コンクリート床版の劣化が急速に進むことも統計的に示された。コンクリートの緻密性をPC橋並みとすることで床版の耐久性が確保できることが示唆された。
PC橋の鋼材腐食による構造性能の低下を明らかとするために、数種類のPC鋼材を電気化学的に腐食させたうえで引張試験を行った。その結果、鋼材全体の直径というよりは、素線の径が細いほど、局所的な腐食進行の影響が大きくなった。すなわち、同じ腐食率であっても、素線の径が細いほど強度低下が大きくなる結果となった。また、より線の場合には、腐食によってよりが緩むので剛性低下が顕著であった。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] 砂利をモルタルで部分的に固結したコンクリートの力学特性に基づく橋梁床版の砂利化機構に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      藤山 知加子, 仙頭 紀明, 子田 康弘
    • 雑誌名

      構造工学論文集 A

      巻: 67A ページ: 119-126

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 疲労損傷を受けたUFC床版より切出したはりを用いた繰返し荷重下のUFC部材破壊過程の検討2021

    • 著者名/発表者名
      徳武 恭一・藤山 知加子・永井 勇輔・濵﨑 浩太
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: 43 ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] BOND LOSS RESPONSE OF REINFORCED CONCRETE DAPPED-END BEAM SUBJECTED TO STATIC AND LOW CYCLE FATIGUE LOADING2021

    • 著者名/発表者名
      Ajibola Ibrahim QUADRI and Chikako FUJIYAMA
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: 43 ページ: -

  • [雑誌論文] CFRPを緊張材に用いたPC部材の力学性能評価2020

    • 著者名/発表者名
      吉越大賀,田中泰司
    • 雑誌名

      プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム論文集

      巻: 29 ページ: -

    • 査読あり
  • [学会発表] Numerical evaluation of remaining fatigue life of road bridge deck with data assimilation approach2021

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Tanaka
    • 学会等名
      IABMAS2020
    • 国際学会
  • [学会発表] 乾湿繰返し作用が断面修復材の付着強度に及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      田中泰司
    • 学会等名
      第75回セメント技術大会
  • [学会発表] Markov連鎖モデルを用いた東北地方の道路橋床版の劣化予測2021

    • 著者名/発表者名
      田中泰司
    • 学会等名
      土木学会全国大会
  • [学会発表] Numerical assessment of prestressed concrete bridge suffered from chloride attack2020

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Tanaka
    • 学会等名
      ConMat’20
    • 国際学会
  • [学会発表] 磁気ストリーム法を用いたコンクリート内部の鉄筋破断検出位置の可視化2020

    • 著者名/発表者名
      田中泰司
    • 学会等名
      土木学会全国大会第75回年次学術講演会

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公開日: 2021-12-27  

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