研究課題
MMSや航空機レーザ等の普及により、広範囲の3次元点群データの取得が進んでいる。3次元データはデータ量が膨大であることから、その後の処理における負荷が大きい。そのため、詳細な情報を保持したままデータ量を圧縮することは、様々な分野における利活用促進への貢献が期待される。さらに、継続的な整備・利用の視点から、データ更新技術を同時に考慮することが望ましい。例えば、変化部分を抽出し、その部分を対象として更新するための枠組みが必要になる。本研究では、主にレーザ計測によって得られる3次元点群データを対象として、データ圧縮・更新手法の開発を行うことを目的とする。まず、レーザ計測データを対象とした地物数・位置推定手法の改良を行った。地物位置パターンへの柔軟性や計算量等の課題に対してフィルタリング手法をLMBフィルタへ大幅に改良し、前手法との比較分析を行い、精度向上を確認した。次に、3次元点群圧縮手法のさらなる改良を行った。これまでは主にスパース性に着目したが、圧縮性能や汎用性の向上を目指し、深層学習ベース手法への改良を行った。特に、入力形状の多様性への汎用性に対して表現学習を導入し、微細形状への対応のため近傍点間の関係性を明示的に組み込み、大量の入力点数に対するパラメータ増加の抑制を行った。ベンチマークデータを用い、従来の高性能手法と比較して20~30%の性能向上を達成した。MMSより取得した実データにも適用し、その有用性を確認した。また、異なる精度・密度のデータに対する結合手法を開発した。疎なデータの表現手法を検討するとともに、階層的な粗密レジストレーション手法を開発した。レーザスキャナと画像計測による3次元点群に提案手法を適用し、十分な精度での統合が可能であることを確認した。これまでの成果に基づき、データ更新方法を検討し、圧縮性能、精度、更新頻度の関係から、総合的な評価を行った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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The International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences
巻: XLIII-B2-2021 ページ: 163-169
10.5194/isprs-archives-XLIII-B2-2021-163-2021
ISPRS Annals of the Photogrammetry Remote Sensing and Spatial Information Sciences
巻: V-2-2020 ページ: 633-640
10.5194/isprs-annals-V-2-2020-633-2020