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2018 年度 実績報告書

多言語一斉通知による言語バリアフリーと時間短縮を両立する緊急避難放送の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18H01597
研究機関神戸大学

研究代表者

森本 政之  神戸大学, 工学研究科, 名誉教授 (10110800)

研究分担者 飯田 一博  千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (60458627)
佐藤 逸人  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (30346233)
佐藤 洋  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究部門長 (10260423)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード緊急避難放送 / 言語バリアフリー / 多言語対応
研究実績の概要

本研究の目的は同時に多言語で緊急避難放送を行うシステムを開発し,言語バリアフリーと情報伝達の時間効率向上の両立を実現することである.当初計画では,2018年度は複数の言語を用いた実験を行う予定であったが,まず聴取者の言語能力に依存する多くの不確定要因をできるだけ減らした条件で,複数の音声から特定の音声を聞き取るメカニズムの本質を見極めることとした.そのため,最も単純な第一言語のみを用いた実験を行った.過去の関連する研究から,複数話者が同時に発話した音声の直前に同一話者の音声を提示(以下,この直前に提示する音声をキャリアフレーズと記述する)すると音声の探索をしやすくなる可能性があると考えられた.そこで,日本語を第一言語とする聴取者に対して,キャリアフレーズの長さの効果を明らかにするために,複数話者の音声を同時に提示する刺激を用いて了解度試験を行った.ターゲット刺激は,異なる2人の話者による2つの異なる日本語の単語を同時に再生したものであり,聴取者には2つの単語の両方を聞こえた通りに書き取らせた.また,キャリアフレーズとして,2人の話者が発声した他の日本語の単語を,ターゲット刺激の前に順次再生した.実験パラメータは,キャリアフレーズの長さと2人の話者の声の高さの組み合わせとした.その結果,キャリアフレーズの影響は,2人の話者の声の高さが似ている場合にのみ認められたが,一概にキャリアフレーズによって単語了解度が上昇するとは言えないことが示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

第一言語のみを用いた実験の後に複数言語を用いた実験を実施する予定であったが,該当年度に実施した実験ではキャリアフレーズの影響を解明するには至らず,さらに次年度に延長して実験を行うこととしたため.

今後の研究の推進方策

単一のスピーカを用いた実験については,キャリアフレーズを用いて了解度を上昇させることができるかについて引き続き研究を進める.また,複数の言語の音声を複数のスピーカを用いて異なる方向から提示する実験については,2018年度に実験は終了したが詳細な分析が終了していないので,2019年度にこれを推進する.これらの検討が終了した段階で,研究計画を見直すこととする.

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公開日: 2021-01-27  

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