研究課題
基盤研究(B)
海の流れが鉛直方向の分布を推定するための新しい方法を創るための研究を行った。海の中で縦の方向に延びる長くて細い構造物を吊り下げ、その振動を計測し、それを基に構造物まわりの流速を推定する手法を構築した。流れにより細長い構造物が振動する現象を実験で再現しその特徴を明らかとした。振動の計測結果を用いて、振動を起こす要因である流れを推定するための理論をつくり、その流れの推定性能を調べ有望な結果を得た。
海洋環境
海の流れがどちらの向きにどの程度の強さかを知ることは利点がある。第一に海で起きる現象の解明に繋がる。第二に海から資源やエネルギーを獲得する技術を設計する基礎情報となる。これまで、人工衛星により表層の流れを水平面上で広く観測することは可能であった。その反面、表層から深層に全水深にわたる鉛直方向の情報を得る技術は十分ではなかった。本研究で提案する方法により、流れの鉛直方向分布が把握できる様になる。