【対象1】(板厚:20mm(造船用高張力鋼板KA36,継手形状:下向き突合せ継手)に対しては,6kW半導体レーザ2台を用いて狭開先1パス溶接について検討した.昨年度までに得られたツインビーム形状・寸法の適正条件を用い,相互の照射位置関係が溶融現象,欠陥生成現象に及ぼす影響を詳細に調査した.いくつかの施工条件を用いた継手作製を行い,当該継手の各所評価(断面観察,組織観察,硬さ計測,引張試験,シャルピー衝撃試験など)を実施し,施工安定性,施工能率向上,欠陥防止などの観点から,実用化に向けた適正施工条件の導出を実施した. 【対象2】(板厚:50mm(造船用高張力鋼板EH40,継手形状:立向き突合せ継手)に対しては,6kW半導体レーザ2台を用いて1パス立向き溶接について検討した.1台にウィービング照射ヘッドを,もう一台に固定照射ヘッドを適用した.昨年度までに得られたツインビームそれぞれの照射条件,および施工条件を用い,継手の作製を行なった.いくつかの施工条件を用いた継手作製を行い,当該継手の各所評価(断面観察,組織観察,硬さ計測,シャルピー衝撃試験など)を実施し,施工安定性,施工能率向上,欠陥防止などの観点から,実用化に向けた適正施工条件の導出を実施した. 溶接モニタリング技術の開発では,高速度カメラおよびマルチセンサーカメラで得られた基礎データをもとに,溶接欠陥モニタリング,安定施工実現のための溶接現象(溶融池,ホットワイヤ)モニタリング技術について検討した.
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