自律型無人探査機(AUV)による海中調査観測において重要な自機位置の推定において、効率的、高精度かつ母船を用いない運用にも対応できる、単独の基準局を用いた位置推定手法についてシミュレーションと実海域実験により検討および検証を行った。チップスケール原子時計を採用し、測距を行うため基準局からAUVに送信する音響信号を連続信号にすることで基準局側の情報を含み、一つの信号内で複数の測距結果を得ることができる。実海域実験では、基準局を海底に係留する場合と海上に浮遊させる場合について実施し、連続信号受信中の数秒程度において位置推定が収束することを示した。
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