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2018 年度 実績報告書

交通事故で一番多い歩行者事故死者を救命するための自動車安全システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 18H01669
研究機関日本大学

研究代表者

西本 哲也  日本大学, 工学部, 教授 (30424740)

研究分担者 本村 友一  日本医科大学, 医学部, 助教 (20464406)
宇治橋 貞幸  日本文理大学, 工学部, 特任教授 (80016675)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード救命 / 歩行者保護 / 自動車安全 / 事故自動通報システム
研究実績の概要

歩行者事故のマクロデータと呼ばれる交通統計白書に基づく大規模な日本で発生した全事故データを統計的手法で解析した. 日本大学と日本医科大学は平成21年より千葉県で発生する交通事故を対象として,医工学の連携による自動車安全のための調査研究体制を整備し,傷害や車両損傷の調査と解析を実施している.令和元年度は平成30年度に引き続き歩行者事故の調査を実施し,歩行者の傷害アルゴリズム構築のためのデータを収集した.またオーストラリアで発生した交通事故による歩行者事故の解析を実施した.
交通事故による傷害予測の精度を向上させるために重傷になるかどうかだけでは不十分で,時間経過による意識レベルの変化や損傷限界を求めることが重要である.特に生命維持の器官としては頭部,胸部腹部の耐性が重要である.呼吸の時間的変化は傷害予測のために重要な要因であり,これまで連続測定を実施していなかった呼吸について連続測定を実施できるようにした.既存のスパイロメーターを用いた一回換気量などの呼吸状態の計測を5分ごとに行う実験を実施していたが,呼吸状態を長時間にわたって連続で測定することが必要であると考えた.そこで呼吸を連続で測定できる装置を導入し,ヒトの呼吸を連続で測定し,ヒトの体位による影響を観察した.計測は酸素摂取量,肺活量,一回換気量について実施し,傷害予測アルゴリズムに組み込めるかの解析を実施した.
以上の実施に基づき歩行者の傷害予測アルゴリズムの原形モデルを構築した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

歩行者事故の解析では大規模データによる解析を実行し歩行者保護アルゴリズムの原形を構築することができた.また歩行者事故での呼吸変化を捉えるための呼吸の連続測定の手法を検討し解析を実施した.以上より,年度当初に予定した事故解析等によるアルゴリズム構築を実施しており,順当に進捗できたと判断した.

今後の研究の推進方策

日本と道路環境が大きく異なるオーストラリアの歩行者事故解析をさらに厳密な解析を実施し,特に走行速度,制限速度等と傷害の関係解析を実施する.また前年度試行した連続測定による胸腹部の圧迫実験の本実験を実施して,各研究項目を総合して歩行者傷害予測アルゴリズムを完成させる計画である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] The University of Adelaide(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      The University of Adelaide

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公開日: 2021-01-27  

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