研究課題/領域番号 |
18H01684
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
山城 徹 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (20158174)
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研究分担者 |
加古 真一郎 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (60709624)
齋田 倫範 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (80432863)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 副振動 / 自動監視システム / 小島漁港 / 枕崎漁港 / ハザードマップ / 氾濫計算 / 上甑島浦内湾 |
研究実績の概要 |
本研究で開発した副振動監視システムを、2021年12月から2022年3月の4カ月間、上甑町小島漁港と枕崎市枕崎漁港に設置して、昨年度に引き続き、副振動の自動計測を行った。その結果、2つの漁港で発生する副振動をリアルタイムでモニターできることを再確認できており、本研究で最終目標としたプロトタイプを完成できた。特に、2022年1月15日に発生したトンガ海底火山大噴火に伴う気圧波とそれに関連する副振動の貴重なデータを本監視システムで収集できたことは特筆すべきことである。 上甑町小島漁港において、2020年3月29日に周期12分、最大全振幅352㎝の副振動が観測された。本研究では、このように巨大な副振動が大潮期満潮時に発生した場合に想定される、道路冠水、家屋浸水等の範囲を数値計算から明らかにした。上甑島浦内周辺地区における氾濫計算は、非構造格子海洋流動モデルのFVCOMを用いて行った。最大全振幅350㎝の副振動が大潮期満潮時に発生した場合には、2009年2月25日の場合よりも上甑町小島地区と瀬上地区の広い範囲で浸水被害が発生する恐れがあることが示した。瀬上地区では、副振動が瀬上川を遡上することにより、河口から約295mの地点まで河川氾濫による浸水が及ぶことを示唆した。小島地区では貯水池の氾濫も発生し、小島漁港から小学校跡まで浸水域で及ぶことが予想される結果となった。 FVCOMを用いて浦内湾で発生する副振動の数値計算を実施し、湾分岐部では水位変動が小さく、小島側湾奥部と湾口部で水位変動が大きいことを示した。大きな副振動が発生する危険度の高い冬から春先にかけては船舶の係留基地を湾分岐部に準備しておくか、あるいは船舶が桑之浦側漁港に移動させておく方が良い。マグロ養殖生簀は現在の設置場所では大きな流速が発生しており、流速が小さい地点としては桑之浦側湾奥部と浦内湾湾口部西岸沖を確認できた.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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