研究課題/領域番号 |
18H01685
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
大久保 寛 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (90336446)
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研究分担者 |
磯上 慎二 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, 主任研究員 (10586853)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 地震ピエゾ磁気効果 / 地震検知 / 地磁気 / 磁力計 / 断層運動 / 地球磁場 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,地震の断層運動を地震波とは全く別の物理量である地球磁場変化量に着目し,地震発生検知のための多面的な観測・検知方法を提案・実践・実現可能性を詳細に検討することである. 本研究のエッセンスは,断層運動に伴って発生する磁場変化の観測とその利用である.この磁場変化は地震ピエゾ磁気効果を呼ばれ,地震発生時に震源近くの磁場変化を引き起こすことが知られている.これを動的に観測・利用することで,地震波以外の物理量で地震発生を把握することを目指す. 3.11 東北大地震の余震域である福島県いわき市を集中観測領域とし,周辺の活断層直近に磁力計を複数設置し,連続的な比較平行観測を実施する. 本年度は,このうち以下の課題に取り組んだ. 1. 3成分SQUID磁力計の改良と設置,2. 地磁気観測のためのTMRアレイ磁力計の設計・試作,3. 比較観測のためのインダクションコイルによる磁力計の平行観測とその信号解析.TMR磁力計は,本研究を加速度的に進展させる可能性を秘めており,今後もさらに重点的に検討を行う.また,今後としては,各種磁力計による並行観測による磁力計の評価と,地震ピエゾ磁気現象の観測データの蓄積が必要となる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3成分SQUID磁力計の改良が進み,TMRアレイ磁力計の設計・試作を開始した.関連する成果を発表した.
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今後の研究の推進方策 |
磁力計の安定稼動を継続. 設置した磁力計について比較・評価. 地磁気観測のためのTMRアレイ磁力計を検討. 地球磁場の平行観測法と信号処理法を検討.
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