研究課題/領域番号 |
18H01718
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
成島 尚之 東北大学, 工学研究科, 教授 (20198394)
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研究分担者 |
佐原 亮二 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, グループリーダー (30323075)
小笠原 康悦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30323603)
上田 恭介 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40507901)
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科, 教授 (50292222)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 生体材料 / チタン / 抗菌性 / 光機能 / 骨形成能 / 酸化チタン / 表面処理 / 酸化 |
研究実績の概要 |
「セルフメンテナンス機能」の具現化には短時間可視光照射による抗菌性発現が必須であることから、Auや炭素を添加したTiO2膜をチタン表面に作製し、その抗菌性と可視光照射時間の関係を調査した。 (a) Ti-Au共スパッタ膜を利用したTiO2膜の作製:チタン基板にTi-40at%Auスパッタ膜をコーティングした後、873 K, 1.8 ksの大気酸化によりチタン基板上にAu含有TiO2膜を作製した。 (b) 二段階熱酸化法による炭素含有TiO2膜の作製:第一段階目処理(Ar-1%CO中1073 K, 3.6 ks)および第二段階目処理(大気中573-923 K, 10.8 ks)から構成される二段階処理によりチタン基板上に炭素含有TiO2膜を作製した。 (c) 短時間可視光照射条件での抗菌性:可視光照射強度15 mW/cm^2、照射時間15分の条件下における抗菌能を評価した。短時間処理を念頭に照射強度を上昇させた。Ti-40at%Auスパッタ膜を42nmコーティングした試料から作製されたAu含有TiO2膜で抗菌活性値1(生菌数を1桁減少)が、第二段階目処理温度673 Kで作製した炭素含有TiO2膜で抗菌活性値1.5が得られた。 (d) 可視光応答化機構の検討: Au含有TiO2膜粉末の吸光度からバンドギャップを評価した。TiO2に固溶したAuイオンがバンドギャップエネルギーを低下させるという結果が得られた。 (e) 総括:15分という短時間可視光照射において抗菌活性値1以上を示すTiO2膜作製プロセスを確立し、その可視光応答化機構も検討することができた。本課題は目的を達成したと判断し、本課題を引き継ぐ形で「スパイクタンパク質に着目したコロナウイルスを不活性化させる材料表面設計」との題目で基盤研究(A)として研究計画最終年度前年度応募したところ採択に至った。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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