研究課題/領域番号 |
18H01726
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
長谷部 光泉 東海大学, 医学部, 教授 (20306799)
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研究分担者 |
堀田 篤 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30407142)
松本 知博 東海大学, 医学部, 准教授 (30710983)
後藤 信哉 東海大学, 医学部, 教授 (50225653)
鈴木 哲也 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (10286635)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 下肢動脈ステント治療 / 血液適合性コーティング材料 / フッ素添加ダイヤモンドライクカーボン / 超弾性NiTi合金 / 医工・産学連携 |
研究成果の概要 |
下肢切断に至る危険がある下肢動脈硬化に対しては,一般的にステント留置術がおこなわれる.下肢動脈用ステントには下肢の運動で生じる多方向のひずみに耐える超弾性合金のNiTiが用いられる.しかし,NiTiは血液適合性が低く,血小板付着に起因する血栓形成,Niイオン溶出に起因する炎症による再狭窄が問題となっている.大変形を生じない冠動脈領域のステントでは,血液適合性無機コーティングを施すことで97%の開存率を実現しているが,下肢ステントにおいては大変形に追従可能な無機コーティングが存在せず,開存率は60%を下回っている.本研究ではステント変形に追従可能かつ血液適合性に優れた無機コーティングを開発する.
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自由記述の分野 |
画像診断学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
下肢における動脈硬化(血管内腔が狭くなる疾患)では,壊死や下肢切断の危険性があり,早期の治療介入が必要である.現在は大きな切開が必要なく低侵襲なステント(金網状の筒)留置術が一般的であるが,ステント材料の血液適合性の低さゆえに再狭窄が生じ,血管の開存率は60%を下回っていた. 本研究では,下肢運動にともなった大変形を生じるステント表面においても,はく離なく均一に成膜可能な血液適合性無機コーティングの開発に成功しており,このコーティング技術によって開存率が大幅に改善され,臨床現場で必要とされていた「血管内腔を長期に開存可能な下肢ステント」の実現が期待される.
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