本研究では、表面にシラノール基を有し、比較的アスペクト比の大きなシリカナノファイバーを利用することによって、水系および有機系電解液から安定なシート状の電解質ゲルを作製することができた。種々の電解液から作製したナノファイバー複合ゲルは室温で最大0.01 S/cmオーダーのイオン伝導度を示し、電気二重層キャパシタ、燃料電池、金属負極電池、増感型熱利用電池などさまざまな電気化学デバイスの電解質膜として安定に利用できることを確認した。さらにナノファイバー表面と電解液中の特定の成分との相互作用によってデバイス性能の向上が可能であることを明らかにした。
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