ジェットエンジンや発電プラント用ガスタービンの高温化と製造性を両立する新たなAlフリー高強度Ni基耐熱鍛造合金の創成を目指し、熱的に安定なNi3M相(η-Ni3Ti(六方晶系)およびδ-Ni3Nb(斜方晶系))のγ-Ni(fcc)固溶体相間の格子ミスフィットと析出形態の関係を調べ,以下の知見を得た:①Ni-Cr-Mo-Ti系およびNi-Cr-Mo-Nb系におけるγ/ηおよびγ/δ2相間の格子ミスフィットは析出の生じる高温域において組成制御可能である。②両相の析出形態の支配因子として,母相/析出相間の界面・弾性歪エネルギーの他,化学的駆動力および粒界の易動度等の因子が示唆された。
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