研究課題/領域番号 |
18H01803
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
安浦 雅人 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (20760408)
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研究分担者 |
芦葉 裕樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90712216)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 磁気微粒子 / 近接場光 / イムノアッセイ / 高感度検出 |
研究実績の概要 |
EFA-NIバイオセンサの定量性・安定性向上のため、磁性粒子をカメラの画角内に素早く集約可能な薄型プリズム光学系の開発を行った。これまでの光学系では、プリズムの厚みが8~10mmある光学系を用いており、液セルの底面である表面導波路形成チップ表面と磁場印加に用いる磁石の先端との距離がプリズムを挟んで14~16mm程度開いていた。入射光のビーム径と近接場光の共鳴条件を満たすプリズムの条件、迷光の影響を検証し、全反射が起こる表面導波路形成チップ表面での入射光投射面積をカメラ画角よりも広く保ちつつプリズム厚さを低減、2mm厚の薄型プリズムを用いる光学系を構築した。この光学系改良により、磁石先端と液セル底面との距離を4mm程度まで近接させることに成功した。これにより、液セル底面における磁束密度の5~7倍の増強を実現し、面内方向の磁界の勾配が大きくなったことでカメラ画角内への磁気微粒子の集合速度向上に成功した。光学系の拡大倍率を下げずとも、カメラ画角内に信号源である磁気微粒子-標的物質-光学マーカーのサンドイッチ結合体が集まるため、レンズの分解能を落とすことなく観測視野外の見落としによる定量性・安定性を抑制した。 また、使用する磁気微粒子・光学マーカーと標的物質のサイズと濃度が反応速度・効率に与える影響についてシミュレーションモデルを構築して検証した。反応速度論に基づき、標的物質と磁気微粒子・マーカー等の粒子のサイズ差が90%応答時間に与える影響を検討し、1粒子目が標的物質に結合するまでの速さについては粒子径が標的物質サイズより大きくなるほど向上するが、サンドイッチ結合体形成には粒子径の増大による速さの減退が起こるため、抗体性能などの物性値に左右されるものの粒径比の好適値が存在することを明らかにした。本成果の一部は電気学会光応用・視覚/計測合同研究会にて発表した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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