量子技術は来たるべき第4次産業革命及びSociety 5.0時代の中核を担う技術として期待されており、研究開発が世界中で熱を帯びている.量子コンピュータに関連するハードウェアに必須の技術である「極低温マイクロ波量子技術」は特に重要視されており、とりわけ極低温における超低雑音・高効率なマイクロ波増幅はその根幹をなす必須技術である.本研究は,「スピンメーザー」による古くて新しい極低温マイクロ波増幅の方式を提案・実証し、その優位性を示すことができた.メーザーは半世紀以上前に廃れてしまった古い研究テーマであるが,当時は実現不可能だった極低温条件においては極めて有用な量子技術になり得ることを見出した.
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