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2020 年度 研究成果報告書

モノカルコゲナイド物質における極薄膜物性探索

研究課題

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研究課題/領域番号 18H01865
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
研究機関東北大学

研究代表者

塩貝 純一  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (30734066)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードモノカルコゲナイド / 超伝導 / 半導体 / 薄膜
研究成果の概要

層状の結晶構造を持つモノカルコゲナイド物質では、単層化によってバルクとは全く異なる物性が発現すると期待される。その実証のため、鉄系超伝導体FeSeと半導体InSeを例に、バルクから単層までの膜厚依存した物性に着目した。FeSeはバルク体で8Kの超伝導転移温度を示すが、単層状態で転移温度が40Kまで向上する。この高温超伝導の機構解明のため、トンネル素子を作製し、FeSe単層における超伝導ギャップ測定の手法を確立した。その結果、超伝導転移温度と超伝導ギャップの比較が可能となった。InSe薄膜研究では、光学バンドギャップがバルク値1.2eVから単層状態で3.2eVまで増大することを明らかにした。

自由記述の分野

薄膜物性

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究のFeSe薄膜のトンネル分光測定技術により、抵抗測定による超伝導転移温度と超伝導ギャップを直接比較することが可能となった。これまで報告されている単層FeSeの超伝導転移温度は40Kである。一方、分光学的手法によるギャップ測定では65Kの転移温度に相当する超伝導ギャップが測定されている。しかし、これらは同一試料・条件で行われていないため、超伝導発現機構が未解明である。本手法を用いることで、単層高温超伝導相の物理的描像の理解が進むと期待される。また、InSeにおいては、1.2eVから3.2eVまで広い範囲でバンドギャップを制御することができるため、広帯域の光電子素子としての利用が期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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