近年、半導体素子の微細化が急速に進み、より高速でより大容量になるなるなど性能の向上が劇的に進んでいる。しかしながら、このようなトップダウン式のやり方は微細化が原子スケールに近づくにつれて限界を迎える。そのため、原子一つ一つから素子を組み立てるボトムアップ式のナノテクノロジーが注目されている。そこで重要となるのが、原子スケールでのエレクトロニクスの基礎の科学である。 研究成果のSTO基板上の原子スイッチは、原子数個のメモリーであり、その基礎となる。さらに、TiO2基盤上の電気伝導や開発進行中の4探針STPは、原子スケールの構造がマクロな電気伝導にどのような影響を与えるかを明らかにする。
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