研究課題
基盤研究(B)
高強度のフェムト秒(fs)レーザーパルスをSiに集光照射することにより表面を金属化した後、低強度のfsパルスを照射することにより、表面プラズモン・ポラリトン(SPP)を過渡的に励起できることを初めて観測した。実験結果により、SPP波長や伝搬長、振幅が、高強度fsパルスのフルーエンスと2つのパルスの時間差によって変化すること、SPPを最も強く励起できる実験条件を初めて明らかにした。
非線形光工学
表面プラズモンは伝導電子の集団振動であり、ナノメートル領域に高強度の電磁場を有する特徴から、様々な光デバイスに応用されている。本研究により、伝導電子が存在しない半導体・誘電体表面に高強度レーザー光を照射することにより、表面プラズモンを励起でき、ナノメートルサイズで微細加工できることが分かった。さらに、高強度レーザー光の照射条件によって、表面プラズモンの励起効率を数倍~数10倍増強できることを初めて明らかにした。