研究課題/領域番号 |
18H01899
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
時田 茂樹 大阪大学, レーザー科学研究所, 講師 (20456825)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 中赤外 / ファイバーレーザー / ZnSe / スーパーコンティニューム / フェムト秒レーザー |
研究実績の概要 |
中赤外波長域の超広帯域コヒーレント光パルスを発生できる高出力・高効率・コンパクトなレーザー光源を開発することを目的として研究を行っている。独自に開発した波長2.8μmの中赤外ファイバーレーザーを励起光源とする4~5μm帯の高出力フェムト秒レーザーを開発し、そのフェムト秒レーザーを励起光源とする超広帯域スーパーコンティニューム光源を開発することで、中赤外域の広帯域光源技術の確立を目指している。Fe:ZnSe結晶は2.5~4μmに吸収帯をもち、4~5μmの幅広い波長域で利得が得られるため、中赤外域のフェムト秒レーザー媒質として期待されている。我々が開発したファイバーレーザーは安定性、信頼性、効率、出力、ビーム品質など多くの点で優れており、Fe:ZnSeレーザーの励起光源として理想的な特徴を有している。本年度は、赤外Fe:ZnSeレーザーの基礎技術を確立するため、Fe:ZnSe結晶の分光特性およびレーザー発振特性を実験的に調べた。その結果、出力2.1W、スロープ効率59%の高出力・高効率レーザー発振をコンパクトな装置で実証した。レーザー発振波長は4.01~4.20μmの間で変化した。本成果により、高出力・高効率・コンパクトな中赤外フェムト秒レーザーの実現の見通しが得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Fe:ZnSeレーザーの装置の立ち上げが順調に進展し、良好な特性が得られている。モード同期発振には至っていないが、おおむね順調といえる。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の通り、引き続きモード同期発振実験を進める。
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