研究課題
1.アプローチカーブ解析:最終年度はこれまでの知見を活かし、組織モデルや共培養系細胞塊、間葉系幹細胞の分化過程など、実サンプルに対して試料侵襲性の低い探針アプローチ方法を検討した。昨年度に引き続き、計測システム自体の高感度・高時間分解・高空間分解能化も検討した。2.培養細胞、細胞塊の評価:昨年度に引き続き、組織モデル試料の機能評価を検討するために、ガラス電極、SECM探針、電気化学シリンジを試料に近接させ、形状情報や酸素濃度、酵素活性、遺伝子発現等機能情報を取得した。特に酸素濃度計測に関し、測定セル・細胞塊の形状・配置を考慮に入れた濃度勾配解析により、正確に酸素消費量を計算する方法を考案した(R. Mukomoto et al. 2020)。組織モデル試料として胚性幹細胞(ESC)、ヒト間葉系幹細胞(MSC)の分化過程、がん細胞塊と血管内皮細胞の相互作用に着目して機能評価を検討した。2次元/3次元培養系において、細胞の分化過程や形質変換過程における形状および機能変化をSICMにより検討した。上皮系培養細胞を対象に、1細胞レベルで細胞膜と接着基板間の相互作用を評価した。3.組織モデル系における細胞‐生体医療材料複合体の多項目分析:昨年度に引き続き、細胞外マトリクスやハイドロゲル、エラストマー、多孔質膜など機能化学物質が共存する環境における細胞の形状や異なる機能を複数取得する多項目分析により、詳細な検討をおこなった。最終年度の総括として積極的に成果の発表をおこなうと共に、新しい三次元培養系の設計、in vitroにおける生体内相互作用の再現・再構築に資する指針を提示することができた。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 2件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (28件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件)
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