研究課題
基盤研究(B)
ポリマーメカノケミストリーにおける高分子鎖結合切断点の可視化のためのプローブ分子を創出することを目指した。結合切断点プローブの設計基盤となり得るフォトクロミック分子について、耐光性や光反応量子収率に対する置換基効果を明らかにした。フォトクロミック分子骨格を含む高分子化合物を合成し、高分子化合物においてもフォトクロミック分子は分子骨格単独の場合と同様の光応答特性を示すことを確認し、高分子化合物のメカノケミカル反応について検討した。
有機光化学
フォトクロミック分子の耐光性の向上や光反応量子収率の制御に関する知見は、光応答分子の学術的基礎として重要であるとともに、結合切断点プローブの機能設計に活用できる。また、フォトクロミック分子骨格を含む高分子化合物の合成や光応答特性、ならびに力学的刺激による化学変化の可能性について検討した結果は、将来における新たな力学機能を有する高分子化合物の設計・合成に寄与し得るものと考えている。
