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2019 年度 実績報告書

植物ホルモン受容の精密制御

研究課題

研究課題/領域番号 18H02085
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

萩原 伸也  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (80373348)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード植物ケミカルバイロジー
研究実績の概要

ジベレリンは、発芽や伸長成長の促進に関わる植物ホルモンで、農業利用としては種無しブドウの生産によく用いられる。さらに、ジベレリンの生合成量や感受性は植物の背丈と強く関連しており、これらの性質を変化させることで草丈が低く倒伏し難くした品種の開発は、「緑の革命」と呼ばれ、穀物生産高を大きく向上させた。
ジベレリン受容体GID1 は、2005年に発見され、2008年には複合体の結晶構造解析が日本の2つのグループによって同時に報告された。この構造において、我々は疎水性ポケットを形成するフェニルアラニン(F27)とイソロイシン(I126)に着目した。これらのアミノ酸をグリシンまたはアラニンへ置換するとジベレリン上方に空間が生まれる。この空間を満たすようにジベレリンに置換基を導入することで、新たなリガンドー受容体ペアの作成を行った。
ジベレリンーGID1相互作用の解析には、精製タンパク質を用いたin vitroでの実験系が報告されている。本研究では改変型GID1 (F27G, I126G)を作成し、合成したジベレリン誘導体との相互作用解析を行った。その結果、合成した誘導体については改変型受容体に対する結合活性が見られなかった。今後は、ジベレリンの構造をさらに改変することで、改変受容体に親和性のあるジベレリン誘導体の合成を行う。また、異なる位置に変異の入った受容体についても、ジベレリンーGID1複合体の結晶構造をもとに設計する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

分子設計のもと、改変ジベレリン受容体に結合するジベレリン誘導体の合成を行ったが、望んだ活性の化合物は得られなかった。

今後の研究の推進方策

化合物の再設計を行うと共に、これまでに合成した化合物については、ジベレリンアンタゴニストなど他の用途への展開を探る。

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公開日: 2021-01-27  

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