本研究では、ゲノム編集技術と、局在性リガンドによるタンパク質局在移行誘導技術「SLIPT」を融合することで、細胞内在性タンパク質を操作する新しい汎用的手法の開発に取り組んだ。本研究ではまず、細胞膜特異的な局在移行のための新規タグタンパク質(iK6-DHFR)を開発し、このタグタンパク質を標的内在性タンパク質にノックインするゲノム編集プロトコルを確立した。この手法をcRafに適用し、局在性リガンドmDcTMPを用いることで、iK6-DHFRを融合した内在性cRafの細胞膜移行とcRaf/ERK経路の活性化を誘導できることを実証した。
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