3Dドメインスワッピングは同一タンパク質分子が分子間で同じ構造領域を交換する現象で、1994年に初めて報告された。近年、ドメインスワッピングしたタンパク質の多量体構造に関する知見は増えたが、生体内でドメインスワッピングが起こる機構や条件は未解明である。また、タンパク質の多量化はその構造と機能の高度化に有用であるが、タンパク質構造体を人工的に構築することは難しく、一般的な手法も確立されていない。以上の現状を踏まえ、本研究では生体内でのドメインスワッピングの機構と条件を明らかにするとともに、ドメインスワッピングを基盤としたタンパク質多量体の創製を行った。
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